まるまるさんかく、美大生。
一つ間違うと一気に昼夜逆転のまるまるさんかくです。
わたしは油絵学科に入りました。といっても油絵が大好きなわけでもなく、美術史は少し美術の授業でやったくらいでほとんど何も知りませんでした。わたしにとっての美術の入り口はそこじゃなかったんです。
入学した時は、ただ魅力的な絵を描く作家になるんだ、と、まだ大して行動もしてないくせに希望と不安いっぱいでした。
しかし私の描く絵はイラストよりです。実際のひと、ものを忠実に描いたり、抽象的なものでもありません。要は絵画とは呼びづらいもの。
もともと漫画やゲームをきっかけに絵を描いていたのですが、それをただの娯楽として捉えていなかったのが、私が芸術に携わりたい理由なんじゃないかなぁ、と今は思います。
未だにアートの深い話は私にはまだ難しいです。インプット源がもともと深く入り組んだ芸術史ではなきので。
うまく言えないけれど、それそのものへの愛着心、物語性への関心、心に何か質の良い謎を残せるか、この辺りに芸術というまだよくわからないものの価値を感じます。
そして芸術は素晴らしいものであっても理解されにくい分野なので、生きづらさ、都合のわるさを感じます。
私がパリの留学に応募した時の話です。私はパリ高等美術学校の留学に応募しましたが、私、素晴らしい先輩方はみんな選考で落とされました。そしてたった一人のデザイン科の方が選ばれました。ファイン系が代々行ってきた学校なのですが。
芸術を育むべき美術大学がファイン系である私たちを差し押さえてまで、デザイン科の生徒を、ファイン系にとって必ず素晴らしい経験になるであろうパリの美術大学に行かせることにしました。正当な理由があるのならば情報開示しても問題ないはずです。それをしないのは大学側の意図があるからでしょう。
ファイン系の立場は社会的に弱いです。しかしそれぞれの芸術をただただひたすら追求するファイン系の人たちを私は尊く誇りに思います。
私はこの国に生まれてしまったので、芸術がもっと大切にされる国になることを切望しながら、ただただ行動していくしかない、と考え、自分の芸術を育もうとする一人の美大生です。
まだデビューしていない、学びの道を歩く私のブログが、美術について考えるきっかけになったら幸いです。
最後に私のお気に入りの自分の作品を載せておきます。
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